地形(地理) ■日本の地形 1、日本列島:日本列島は環太平洋造山帯に属し、弧状列島を形成しており、千島弧、本州弧、琉球弧及び伊豆小笠原弧から成り立っている。いずれの弧も太平洋側に海溝を、大陸側に沿海(縁海)をもち、並行する火山帯、地震帯を伴っている。本州弧は、フォッサマグナを境として東北日本弧と西南日本弧に分けられる。また、西南日本弧は、中央構造線を境として内帯と外帯にわけられる。 2、弧状列島と陸繋島:弧状列島とは大陸と大洋との境に位置し、弧状に配列する列島のことで、弧は大洋に向かって張り出し、外側に海溝や重力異常帯があり、地震帯・火山帯を伴う。日本列島以外には、アリューシャン列島、千島列島、琉球列島などがある。また、陸と繋がっている島のことを陸繋島といい、和歌山県の潮岬(しおのみさき)、北海道の函館(はこだて)山などがそうである。 3、海溝と沿海:海溝とは水深6000メートル以上の帯状の溝のことである。沿海(縁海)は大陸に沿って島や半島に囲まれた海域のことである。 4、フォッサマグナ:フォッサマグナとはラテン語で大きな溝という意味で、ナウマン博士が命名した。本州中央部を南北に横断する断裂帯である。西縁は糸魚川(いといがわ)静岡構造線であるが、東縁は不明。内部はグリーンタフを含む厚い新第三系が褶曲(しゆうきよく)し、その上に第四紀の火山が分布している。 5、中央構造線:中央構造線とは西南日本を内帯(日本海側)と外帯(太平洋側)とに分ける大断層である。長野県の諏訪湖付近から天竜川の東を通って愛知県豊川の谷に入り、紀伊半島・四国を縦断して九州の八代に達する。 ■特徴的な地形 1、扇状地:扇状地とは川が山地から平地へ流れ出る所にできた、扇形の堆積地形のことである。川の勾配が急に小さくなり、流水の運搬力が急減するため、上流から流れてきた砂礫が堆積してできる。代表的なものは、松本盆地や甲府盆地である。 2、三角州(デルタ):三角州とは河水の運搬してきた土砂が河口付近に堆積してできた地形である。形状から鳥趾状、円弧状、カスプ状に分類される。代表的なものは、ミシシッピ川、ナイル川、テベレ川である。 3、三角江(エスチュアリ):三角江はさんかくこうと読み、潮汐の影響で堆積物が沈殿しにくく、河口が浸食されて、漏斗状に開いている地形のことである。港が発達しやすい。代表的なものはセーヌ川、アマゾン川、揚子江である。写真なし。 4、リアス式海岸:リアスとはスペイン語で深い入り江のことで、浸食で多くの谷の刻まれた山地が、地盤の沈降または海面の上昇によって沈水し、複雑に入り組んだ海岸線をなしている。リアス海岸とも言う。代表的なものは、三陸海岸、スペインのガリシア地方である。 5、フィヨルド:フィヨルドとは氷食によってできたU字谷が海面下に沈み、海水が浸入してできた狭くて深い湾のことである。代表的なものは、ノルウェー、チリ、ニュージーランド南島などである。 6、カルデラ:カルデラとはスペイン語で釜を意味し、火山の中心にできたほぼ円形の大きな凹地のことである。噴火後に火口部が陥没したものが多い。代表的なものは、阿蘇山である。 ■世界の大陸 1、六大州と七大陸:六大州とは世界を地理学的に6つの州に分けたものであり、六大州に南極大陸をくわえたものを七大陸という。 2、亜大陸:亜大陸とは大陸の中でも特に面積の広いまとまりの部分のことである。インド亜大陸、ヨーロッパ亜大陸、中国大陸、シベリア大陸などがそうである。 3、安定陸塊:安定陸塊とは先カンブリア紀の造山運動を経て、それ以後は激しい地殻変動を受けることなく、安定している地域のことであり、楯状地と卓状地とに分けられる。 4、楯状地:楯状地とは先カンブリア時代の基盤岩が広く露出している低く平らな地域のことである。長い間の浸食作用で平坦化され、楯を伏せたようになだらかで、大陸の中核をなす。カナダ楯状地などがこれにあたる。 5、卓状地:卓状地とは楯状地の周縁で先カンブリア時代の基盤岩の上に古生代以降の地層が比較的薄く、ほぼ水平に分布する広大な高原状の地域のことである。ロシア卓状地・アフリカ卓状地などがこれにあたる。 ■世界の山地 1、世界の山地:世界の山地は古期造山帯と新期造山帯にわけることができる。 2、古期造山帯:古期造山帯とは古生代の造山運動によって形成されたなだらかな山地の分布する地帯のことである。山地は長期にわたる浸食を受けて、一般に高度が低く、炭田地帯とほぼ一致する。 3、新期造山帯:新期造山帯とは中生代から新生代第三紀にかけての造山運動で形成された険しい山地の分布する地帯のことである。一般に山地の高度が高く、地震帯と火山帯の分布とほぼ一致する。また、新期造山帯にはアルプス-ヒマラヤ造山帯と環太平洋造山帯がある。 |
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